高校生の成績が上がらない原因の一つに、「意味のない授業を受け続けている」というものがあります。
ここでいう「意味のない授業」とは、学校の先生や塾の先生の授業が悪いという意味ではありません。
授業を受ける側が、その授業を活かせる状態になっていないという意味です。
学校の授業。
学校の講習。
塾の集団授業。
映像授業。
どれも、うまく使える生徒にとっては意味があります。
しかし、ただ座って聞いているだけ。
ノートを写しているだけ。
解説を聞いて、わかった気になっているだけ。
この状態なら、どれだけ授業を増やしても成績は上がりにくいです。
むしろ、授業をたくさん受けているせいで「勉強しているつもり」になってしまう。
ここが一番危険です。
授業は「聞けば伸びるもの」ではない
授業を受けて成績が上がる生徒は、授業の前後でやるべきことをやっています。
授業前に予習する。
授業中に自分の間違いを確認する。
授業後に復習する。
先生の解説を自分で再現できるようにする。
ここまでやって、初めて授業は意味を持ちます。
逆に、これができていないなら、その授業は「受けているだけ」になっている可能性が高いです。
予習をしない人にとって、集団授業の効果は薄い
英語なら、授業前に英文を読んでおく必要があります。
単語を調べる。
文構造を考える。
できる範囲で日本語訳を作る。
そのうえで授業を聞くから、先生の説明が答え合わせになります。
「ここは自分の訳が違っていた」
「このthatは関係代名詞だった」
「この部分は前から訳してはいけなかった」
このように、自分の予習と先生の解説を比べることで力がつきます。
何も準備せずに授業を受けると、先生の説明を追いかけるだけで終わってしまいます。
特に古典は、予習なしだと授業が写経になりやすい科目です。
古文単語を調べていない。
助動詞の意味や接続を確認していない。
敬語の種類と敬意の方向を考えていない。
主語が誰なのかを考えていない。
本文を一度も読まずに授業に臨んでいる。
この状態で授業を受けても、先生の説明を書き写すだけになりやすいです。
古典は、英語以上に「授業中に初見で読む」ことが難しい科目です。
現代語と見た目は似ていても、単語の意味・文法・主語の省略・敬語の使い方が大きく違うからです。
「あはれ」「をかし」「いみじ」「ありがたし」のような古文単語は、現代語の感覚で読むと意味を取り違えます。
助動詞も「む」「べし」「らむ」「けり」など文脈によって意味が変わります。
敬語は、誰から誰への敬意かを考えないと人物関係がつかめません。
だからこそ、授業前に自分で単語を調べ、助動詞に印をつけ、敬語を確認し、主語を考え、できる範囲で現代語訳を作る。
そのうえで授業を聞くから、「自分はどこで読み違えたのか」がわかります。
古典こそ、予習してから授業を受ける意味が大きい科目です。
復習しない人は、授業を聞いても定着しない
授業を聞いて「わかった」と思うことと、自分でできることは違います。
先生の解説を聞いているときは、誰でもわかった気になります。
しかし、家に帰って同じ問題をもう一度解こうとすると、手が止まることがあります。
説明されたはずなのに、なぜその答えになるのかわからない。
その状態では、本当には理解できていません。
授業後にやるべきことは、先生の解説を自分で再現することです。
英語なら、なぜその訳になるのかを説明できるか。
数学なら、なぜその式変形をするのかを説明できるか。
古典なら、なぜその助動詞の意味になるのかを説明できるか。
ノートを写しただけ。
赤ペンで答えを書いただけ。
解説を聞いて納得しただけ。
これでは、授業を受けても成績にはつながりません。
予習・復習ができない人は、授業についていけていない可能性がある
「予習しなさい」
「復習しなさい」
そう言われても、実際にはできない高校生も多いです。
これは、単にやる気の問題とは限りません。
授業についていけるだけの基礎学力が足りていない場合があります。
英語なら、単語がわからない。
文型が取れない。
関係代名詞や分詞構文が見抜けない。
この状態で長文の予習をしようとしても、ほとんど進みません。
古典なら、古文単語・助動詞・敬語が入っていなければ、本文を読んでも意味が取れません。
数学なら、中学内容や前学年の内容が抜けていれば、新しい単元の授業を受けても理解が積み上がりません。
つまり、予習や復習ができない生徒は、授業を受ける前の段階でつまずいている可能性があります。
その状態で授業だけを増やしても、成績は上がりにくいです。
授業そのものが不要という意味ではありません
ここで誤解してはいけないのは、授業そのものが不要ということではありません。
授業が有効な場面はあります。
たとえば、中学英文法のやり直し。
高校英文法の基礎。
英文解釈の入り口。
こうした「自分一人では何がわからないのかもわからない」という段階では、授業は有効です。
先生がかみ砕いて説明し、どこで止まっているのかを確認し、次に何をすればよいかを整理する意味があります。
問題は、授業が必要な段階なのか、それとも予習・復習・反復が必要な段階なのかを分けられていないことです。
何でも授業で解決しようとすると、時間を使っているのに成績が上がらない状態になりやすいです。
意味のある授業の受け方になっているか、確認してください
次のどれかに当てはまる人は、授業の使い方を見直す必要があります。
授業前に予習をしていない。
英語や古典の本文を、授業中に初めて読んでいる。
授業後に復習していない。
先生の解説を自分で再現できない。
ノートを写して満足している。
解説を聞いて、わかった気になっている。
基礎が抜けていて、そもそも授業についていけていない。
大事なのは、今の自分に必要なのが授業なのか、それとも基礎に戻ることなのかを見極めることです。
授業は、受ければ自動的に成績が上がるものではありません。
予習・復習・再現。
この三つがそろって初めて意味を持ちます。
一人で判断できないなら、個別指導で相談してください
自分に何が足りないのかを一人で判断するのは、簡単ではありません。
単語が足りないのか。
文法が足りないのか。
英文解釈ができていないのか。
中学内容に抜けがあるのか。
古文単語や助動詞が入っていないのか。
学校の授業を活かせる状態なのか。
それともまず基礎に戻るべきなのか。
ここを間違えると、努力しているのに成績が上がらない状態が続きます。
アシストでは、今の学力や学校の授業状況を確認しながら、何からやり直すべきかを一緒に整理します。
授業が必要な生徒には授業を行います。
基礎に戻る必要がある生徒には、中学内容や高校基礎から立て直します。
授業を受けているのに成績が上がらない。
講習を受けても、テストで点につながらない。
何を勉強すればいいのかわからない。
そういう高校生は、一度ご相談ください。
授業を増やす前に、まず「何を、どのレベルから、どうやって勉強するべきか」を整理しましょう。