アシストが一番大切だと思っていること
中学受験というと、
「できるだけレベルの高い学校を目指したほうがいいのでは」
「早くから難しい勉強をさせたほうが将来有利なのでは」
そんなふうに考えられる方も多いと思います。
ですが、現場で多くの生徒を見てきて、
私が一番大きなメリットだと感じているのは、
子どもにとっての「成功体験」になることです。
成功体験とは「楽勝」でも「無理」でもない
ここで言う成功体験とは、
ただ合格することではありません。
・ほとんど勉強しなくても入れる学校
・逆に、かなり無理をしないと届かない学校
このどちらでもなく、
本人なりに努力して、ジャンプしてやっと届いた
その経験こそが大切だと思っています。
そうした合格を経験した生徒は、
合格発表のあと、明らかに表情が変わります。
「自分はやればできる」
「努力は意味がある」
この実感は、その後の中学・高校生活を支える
大きな土台になります。
難しすぎる受験は、必ずしも良いとは限らない
一方で、
「少し背伸び」ではなく
「かなり無理をして」難関校に入ると、
中学に入ってから苦労するケースも少なくありません。
実際、多くの私立中学では、
数学の進度が公立より1年早いのが一般的です。
中には、2年先取りで進む学校もあります。
中学2年の段階で、
すでに高校内容に入る学校もあり、
正直に言えば、
「丁寧に育てる」というより
ついてこられる生徒を選別する
そんなカリキュラムだと感じることもあります。
勉強そのものが苦にならない生徒や、
明確に医学部や難関大学を目指している生徒には
合う環境です。
しかし、
・勉強がそれほど好きではない
・目標がまだはっきりしていない
そうしたお子さんが無理に背伸びをすると、
途中でついていけなくなり、
自信を失ってしまうこともあります。
「地頭で入る」ことの落とし穴
もう一つ、意外に多いのが、
あまり努力をしなくても入れてしまったケースです。
小学生のうちは理解力が高く、
大きな苦労をせずに合格できる子もいます。
ですが、その場合、
・勉強習慣が身についていない
・努力の経験が少ない
まま中学生活が始まり、
中学2年・3年で初めて壁にぶつかることがあります。
そのとき、
「どう頑張ればいいのか分からない」
「勉強で踏ん張った経験がない」
という状態になってしまうこともあります。
そういう受験であれば、
無理に中学受験をする必要はないと私は思います。
ちょうどいい受験とは
私が理想だと考えているのは、
生徒本人の目線で、がんばってジャンプして届く学校です。
・簡単すぎない
・難しすぎない
・努力がきちんと結果につながる
その経験があれば、
中学以降の勉強に対する向き合い方が変わります。
中学受験は、
必ずしも全員がするべきものではありません。
ですが、
「子どもに合ったレベルで」
「成功体験を積ませる」
そのための受験であれば、
とても大きな意味を持つと感じています。
最後に
中学受験は、
偏差値の高い学校に入るためのものではなく、
子どもが一歩成長するための機会だと考えています。
どの学校が良いかではなく、
どんな経験がその子に残るか。
それを一緒に考えていくことが、
私たち大人の役割なのだと思います。