英検準2級には合格した。
しかし、2級になるとなかなか受からない。
こういう生徒は珍しくありません。
では、英検2級に比較的早く合格する人と、なかなか合格できない人では、何が違うのでしょうか。
私は、一番大きな違いは非常にシンプルだと考えています。
英検2級の勉強に時間をかけすぎるかどうか。
特に大きいのが、単語です。
英検2級の単語は難しい。だからこそ短期間でやる
英検2級の単語は、準2級までと比べると明らかに難しくなります。
ですから、
「これは時間がかかりそうだ」
と思うのは当然です。
しかし、だからといって半年、1年と時間をかけて覚えていくと、むしろ合格から遠ざかることがあります。
大切なのは、
期限を決めることです。
1か月でやる。
難しいなら2か月。
どうしても厳しいなら3か月。
とにかく、
「いつまでに2級の単語を一通り終わらせる」
という期日を最初に決めます。
そして、その期間は英検2級の単語を優先して、一気に進めます。
おすすめなのは、夏休みや冬休みなど、普段より学習時間を確保しやすい時期です。
まとまった時間が取れるときに、
英検2級の単語を一気に頭へ入れてしまう。
これが大切です。
3か月でやろうと思っている人が、半年やれば覚えられるとは限らない
「1か月では無理だから、半年くらいかければいい」
と考える人もいます。
しかし、私はむしろ逆だと思っています。
3か月で覚えるのが難しい人が、半年かければ覚えられるとは限りません。
なぜなら、
人間は時間をかければかけるほど、最初に覚えたものを忘れていくからです。
単語帳の後半を勉強しているころには、前半を忘れている。
前半を復習している間に、今度は後半を忘れる。
こうなると、いつまでたっても単語帳全体が頭の中にそろいません。
英検2級では、単語を一語ずつ完全に覚えることよりも、
ある程度短い期間の中で、必要な単語をまとめて何度も目にすること
のほうが重要です。
最初から完璧でなくても構いません。
忘れても構いません。
まず最後まで行く。
そして、また最初からやる。
2周目、3周目になると、少しずつ見たことのある単語が増えていきます。
「can」や「like」はなぜ忘れないのか
たとえば、
can
like
という単語を忘れてしまう中学生は、ほとんどいません。
なぜでしょうか。
簡単だから、という理由だけではありません。
しょっちゅう出てくるからです。
学校の教科書にも出てきます。
問題集にも出てきます。
長文にも出てきます。
英作文でも使います。
何度も何度も目にするから、意識して覚えようとしなくても忘れません。
ところが、英検2級レベルの単語は違います。
日常的な中学英語や高校受験レベルの英文では、全く出会わない単語です。
高1高2の高校生でも学校生活の中で、英検2級レベルの単語を毎日のように目にすることはありません。
だから、忘れます。
これは当然です。
覚えた翌日に学校へ行って、その単語にまた出会うわけではありません。
一週間後にも出ない。
一か月たっても出ない。
その状態で、
「半年かけてゆっくり覚えよう」
としても、なかなか定着しません。
だからこそ、
短期間に集中して何度も触れる必要があるのです。
英検2級レベルの単語が本当に必要になるころには遅い
ここは特に高校生に知っておいてほしいところです。
高校1年生、高校2年生の段階では、英検2級レベルの単語を知らなくても、学校の授業でそれほど困らないことがあります。
そのため、
「まだ覚えなくても何とかなる」
と思ってしまいます。
危機感がありません。
ところが、大学受験が近づいてくると状況が変わります。
入試問題の英文を読むために必要な語彙が、一気に増えてきます。
高校によって差はありますが、英検2級レベルの単語が頻繁に必要になるのは、かなり勉強が進んでからです。
そこで初めて、
「単語が足りない」
と気づきます。
しかし、そのころには英検のためだけに何か月も単語を勉強している余裕はありません。
英文解釈もしなければならない。
長文も読まなければならない。
英文法も必要です。
志望校の過去問もあります。
他教科もあります。
大学受験そのものの勉強を進めなければなりません。
そこで、
「もっと早く英検2級を取っておけばよかった」
となります。
だから、英検2級は、
「必要になってからやる」
のでは遅いのです。
まだ大学受験まで少し余裕がある時期に、短期間で一気に単語を仕上げてしまう。
特に夏休み、冬休みなどは絶好の機会です。
リスニングも、まず単語を知らなければ始まらない
英検2級でもう一つ重要なのがリスニングです。
リスニングが苦手だから、
「とにかく英語をたくさん聞こう」
と考える人もいます。
もちろん聞くことは大切です。
しかし、その前に一つ大前提があります。
知らない単語は、聞き取れません。
文字で見ても意味の分からない単語を、音だけ聞いて意味まで理解するのは難しいものです。
だから、まず単語です。
そのうえで、リスニングを練習します。
そして、最初から何も見ずに聞く必要もありません。
むしろ最初は、スクリプトを見ながら聞いて構いません。
英文を見ながら音声を聞けば、
「この単語は、実際にはこんな音になるのか」
「文字なら分かるのに、音では分からなかった」
ということに気づけます。
まず、
単語の意味を知る。
次に、
文字と音を一致させる。
そして最後に、
文字を見ずに聞く。
この順番で十分です。
英検2級では、細かい文法より大体の意味を取る
英検2級対策では、大学受験ほど細かな英文法を追いかける必要はありません。
もちろん最低限の文法は必要です。
しかし、
「この文は第何文型なのか」
「この語法にはどんな例外があるのか」
と一つひとつ止まっていては、なかなか先へ進みません。
英検2級では、
大体何を言っているのか分かればよい。
くらいで進めて構いません。
少しくらい分からない文があってもいい。
知らない表現があってもいい。
多少雑でも、とにかく先へ進む。
英検2級対策では、このスピード感が大切です。
英検2級に通る人は「期限を決めて一気にやる」
結局、英検2級に比較的早く合格する人と、なかなか合格しない人の違いは、ここにあると考えています。
合格する人は、
「この夏休みで単語を終わらせる」
「1か月で一周する」
「冬休みの間にリスニングまで進める」
と期限を決めます。
そして、多少雑でも一気に進めます。
一方で、なかなか進まない人は、
「時間があるときにやる」
「今年中には何とか」
「少しずつ覚える」
という形になりがちです。
英検2級の単語は、放っておいても普段の生活の中で何度も出てくる単語ではありません。
だからこそ、
短期間に集中して、強制的に何度も出会う環境を作らなければならない。
これが重要です。
英検2級は、準2級に合格している人なら、決して手の届かない試験ではありません。
ただし、
ゆっくりやれば簡単になる試験でもありません。
むしろ逆です。
時間をかけるほど忘れる。
だから、期限を決める。
短期間で一気に単語をやる。
その単語を使って長文を読む。
スクリプトを見ながらリスニングを聞く。
そして何度も繰り返す。
英検2級に早く合格するために必要なのは、
完璧さより、まず速さです。
「まだ時間があるから、そのうちやろう」ではなく、
時間がある今だからこそ、一気にやってしまう。
それが、英検2級合格への一番の近道だと考えています。